序論
ML、ディープラーニングに続き、トランスフォーマー&アテンションLLM AIが登場すると、世界は急速に変わり始めた。以前も変化が遅かったわけではないが、LLM AIはもしかすると新しい産業革命であり、技術的特異点を達成できるものとして感じられるほどだ。
その中で、このLLM AIを活用して単純なチャットボットを超え、PC自体を簡単に操作できるツールが登場した。その中の一つに Openclaw という名前のオープンソースで配布されているプログラムがある。
もともと注目されていたプロジェクトだったが、最近のLLMの急激な発展とともに性能が急速に向上し、このツールは非常に有名になった。今ではAIに関心のある非専門家も一度は使ってみて感嘆するほど、バイラルマーケティングまでされてしまった。
Openclawとは
名前が二度も変わった(Clawdbot → Moltbot)。まあ、歴史はこの記事では重要ではなく、簡単に言えば以下の通りだ。
GPTなどのLLMモデルが直接コンピュータ全体を操作できるようにし、これを簡単に設定できるツール
実際、Openclawがなくても、以前からこのようなことが不可能だったわけではない。チャットボットクライアント(ChatGPTなど)でなくても、LLMを使用できるAPIやローカルLLMを動かすことができ(ollama、gpt-ossなど)、これらにPCを操作させればよかった。Claude Codeを筆頭に登場した Gemini CLI、Codex CLI たちは、もともとターミナルで実行するチャットボットで、目的はコーディングエージェントだったが、事実上CLIコマンドを直接実行できるLLMクライアントであったため、制限的ではあるがPCを制御することも可能だった。
しかし、私たちは必ずしもコンピュータの前にいなくても、遠隔で仕事をさせることを望んでいた。そのためにはSSH、MCP、権限など、複雑な設定を直接管理しなければならなかった。ある程度の複雑さを解消するためのサービス(Omnaraなど)が登場したが、これらのサービスは有料であったり、わずかな複雑さを解消するだけで決定的なものではなかった。そんな中、オーストリアのある開発者が趣味で開発し始めた Clawdbot プロジェクトが成長し、口コミで広がって Openclaw になった。
Openclaw をPCにインストールした後、非常に簡単な設定を経るだけで、LLMが自分のPCに対する制御権を持ち、TelegramなどのIMアプリを通じて非常に簡単に命令を下すことができる。単に対話をするだけでなく、自分のコンピュータでできることをメッセージングアプリを通じてさせるのだ。
例えば、Telegramを通じてコーディングをさせたり、資料調査や文書作成、メール管理、そしてウェブサーフィンやショッピングまで。ただメッセンジャーで自分のPCとリアルタイムで対話をしながら作業をさせることができる。この機能のおかげで、多くの人が「自分のPCにアイアンマンのジャービスを」という表現をよく使う。つまり、OpenclawはIMアプリと自分のPCをLLMで接続するゲートウェイの役割を果たし、それを超えて各種スキルやプラグイン、設定などを操作しやすく提供し、セッションメモリ機能を別途サポートする統合AIエージェントプログラムである。
実行するPCの選定
OpenclawのためにMac Miniが品薄状態になるほど、多くの人がMac MiniをOpenclawのホストとして選択している。しかし、ほとんどの人は単に「Mac Miniを使わなければならない」程度にしか考えていないようだ。以下の場合にはMac Miniを使うべきであり、それ以外の場合にはMac Miniを使う必要はない。そもそもOpenclawは「クロスプラットフォーム」ツールだ。
- Openclawを通じてiOS & macOSのネイティブアプリを開発させたい。
- モニターやマウスまで活用してコンピュータの全機能を制御させたい(ウェブ画面を探索し、複雑な文書を作成させ、ショッピングをするなど)。
- 24/7常に起動しておく別の低電力macOSコンピュータが必要だ。
- Macが欲しいが、口実が必要だ。
すでにMacを持っているなら、そのまま使用中のMacにインストールしてもいい。体験として自分のMacに仮想マシンまたは仮想コンテナを作って試してみよう。
特記事項として「ローカルLLMを動かしてトークンを節約するために」Mac Miniを買うという意見もあったが、今品薄になっているのはMac Mini M4基本モデルだ。いくらMac MiniがメモリをGPUと共有しているとはいえ、わずか16GBのVRAMでOpenclawに使われるLLMを動かすのは難しい。ファインチューニングされた小さなLLMや、メディア生成のような特定の作業専用ならあり得る話だ。あるいはローカルLLMのためにメモリ64GBのMac Miniを買うなら、それは納得できる。
上記の場合でなければ、あえてMac Miniを買う必要はない。私もApple側のアプリはネイティブではなくクロスプラットフォーム(KMP, Flutter, ゲームエンジン)で開発させる予定だし、まだLLMに自分のPCをすべて任せる必要がないのでMac Miniは買わなかった。LLMはアカウントで接続するため、PCの性能が良い必要はない。そこで、モニターが故障して倉庫に眠っていたSurface Pro 4を復活させ、Linuxサーバーを構築してそこにOpenclawをインストールした。N100低電力ベアボーンPCも良さそうだし、少し複雑な作業(プロジェクトのビルドなど)をするなら、高性能CPUを搭載したベアボーンPCも悪くない(ただし、最近のメモリ価格の高騰により、高性能PCよりもMac Miniの方が安い)。
OpenclawはひとまずPCを操作するすべての権限を持つため、できれば常用PCよりも別のPCにインストールすることをお勧めする。いくらLLMが賢くなったとはいえ完璧ではなく、あくまで確率推論で動作するため、ユーザーが望まない行動をいつでも起こす可能性があるからだ。これはOpenclawをインストールする際にも強い警告文でユーザーに知らされている。
簡単な設定
ただインストールして、規約に同意し、Codexアカウントを連携し、Telegramボットを連携すればいい。Telegramボットは BotFather ボットを使えば簡単に作成・管理できる。
初期設定時(Setup wizard)に非常に多様な設定を視覚的に簡単に行うことができ(CLIであるにもかかわらず!)、特に苦労することなく開始できた。
設定を終えてTelegram(または他のメッセージングアプリ)まで連携すれば、自分が作成して連携したTelegramボットとチャットするとOpenclawが受け取ってPCで作業し、Telegramで結果を教えてくれる。 本当にTelegramでChatGPTを使っているような感じだが、それが自分のPCを使っているという状態だ。
作業後記
普段使っているIMメッセージングアプリのGUIで、まるで友人と対話するように自分のPCと対話するという感覚が良かった。 その他、各種の複雑な設定(Skills、独自のCronjob、その他数百の設定)とプラグインをサポートしており、これをダッシュボード(WebUI)で比較的簡単に設定・管理できるのが非常に良かった。やはりGUIはCLIより普及する運命にある。
さらに、一般的なAIの使用時にはチャットごとにセッションが個別に生成され、そのセッションが長くなると徐々に性能が低下するが、Openclawは独自のメモリ管理ソリューションにより、一つのセッションで継続して複数の作業を行うことができる。内部的にコンテキストを切り替え続け、必要な情報だけを保存しているようだが、本当に人に仕事をさせている気分だ。
結論
とりあえず今騒がれているのは大げさな面もある。 しかし「便利だ」という観点からは支持したい。 技術の発展+面倒くさがりが作り出した便利なツール。
ただし、自動化を自然言語で処理するツールである以上、気を配らないと作業が内部で膨大に累積して実行される。うっかりしている間にトークンが狂ったように消費されるという意味だ。いくら本人がCodex Proバージョンを使用していたとしても、Cronjobなどを管理し、セッションおよびトークンの管理をしっかり行う必要がある。単にメモリ管理とエージェント管理、IM連携を便利に提供するツールであることを忘れてはならない。特に他のLLM(Claude, Gemini)も使用中であれば、OpenclawのAgentたちはCodexで処理させ、そのAgentが実際の作業をする際にClaude/Gemini CLIを使用するようにしてトークン消費を分散させ、より賢く仕事をさせるのも良い方法だろう。
急に書くのが面倒になったので(ああ、これがすべてAIの副作用だ)、ひとまず急いで終わらせるが、後で余裕がある時に内容をさらに補充する。